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研究部門紹介研究部門紹介

RESEARCH DEPARTMENT

高度モビリティを司る
5つの部門のご紹介

高度モビリティ研究所では、金沢大学が優位性を有する自動車の自動運転技術をコアとし、様々な乗り物の高度化を図るための技術を取り入れ、またその社会導入に向けた課題の整理や様々な付加価値を提供することにより、新たな未来社会を創造していくことを目指しております。
次世代モビリティサービス部門は、次世代モビリティを活用した高付加価値サービスの創造。自動運転技術部門は、高信頼認知判断技術の構築。認識技術部門は、次世代センシングや認識基盤技術の開発。先進車両技術部門は、乗員の乗り心地や安心感を向上させる技術の研究。未来社会創造部門は、ビジネスモデルと社会課題の検討を進めています。

教員・メンバー紹介

次世代モビリティサービス部門

Society 5.0の実現に向けて、人工知能(AI)や、移動ロボット等の技術の活用によって、自動運転や、物流の自動化など、様々な分野におけるモビリティ技術の高度化に注目が集まっています。また、これらの高度なモビリティ技術を活用した新たなサービスの創出などについても大きな期待が寄せられております。
金沢大学では1998年ごろから自動車の自動運転に関する研究を開始し、自動車の自動運転を実現する様々な技術を有しております。次世代モビリティサービス部門では、これまで金沢大学において培ってきた乗用車の自動化技術をコア技術としつつ、乗用車以外の様々な乗り物を高度化する技術開発を行うのとともに、高度化されたモビリティに様々な付加価値を提供し、乗り物を単なる足としての移動手段からサービスを提供する乗り物に変革していくことを目指しております。

自動運転技術部門

自動運転自動車は車載センサで得られた情報から認識・判断・操作の各処理をリアルタイムに実施して周辺自動車や歩行者などの交通参加者と調和の取れた円滑な走行が求められます。市街地の交通環境で適切に理解するために道路形状や標識、信号機などの固定された道路情報をデジタル地図として管理しながら複雑な状況判断を実現するアプローチが一般的です。金沢大学ではデジタル地図を生成する技術から地図内の車両位置を精密に認識する自己位置推定技術、周辺の移動物や障害物、交通状況などを認識・予測する周辺認識技術、デジタル地図と認識結果を統合して交通ルールに従う滑らかな車両軌道を設計するパスプランニング技術、設計された車両軌道に従い動作する制御技術などの幅広い要素技術を研究対象としています。各種センサ・要素技術の特徴を活かして統合的に取り扱うことを強みとしており、安全な自動運転技術の実現に貢献することを目指しております。

認識技術部門

アフィン動き分割VLSIプロセッサ

安全に自動運転を行うためには、車載センサを用いた高度な認識技術が必要となります。例えば、自分自身が地図上のどこにいるのかを正確に特定したり、周辺の車両や歩行者などの物体を正しく検知することによって、安全な自動運転自動車の実現が可能となります。しかしこのような認識技術を様々な環境に適応するためには、雪や霧といった悪天候下に適応可能なロバストな認識技術が必要となります。また、このような高度な認識技術を高精度かつリアルタイムで実行可能な演算性能も求められます。このような課題に対して、認識技術部門では様々なセンサや人工知能(AI)、FPGAなどを駆使し次世代のセンシング技術を開発することで、安全な自動運転の実現に向けて貢献していきます。

認識技術部門資料ダウンロード

先進車両技術部門

走行模擬装置

近年の先進運転支援システムの発展は目覚ましく、衝突被害軽減ブレーキ、アダプティブクルーズコントロールシステム、ABSなど、乗員の安全性を高める技術が日進月歩で開発されています。しかし、現状のシステムでは路面の滑りやすさなどを考慮することが難しく、車の挙動が不安定になる湿潤路、雪路などにおいては、車の操舵・制動の安全性を十分に実現するには至っていません。金沢大学ではこれまで路面の滑りやすさ、タイヤの挙動などを検知するインテリジェントタイヤを開発し、同タイヤを用いた車両の操舵・制動制御システムを構築してきました。先進車両技術部門では、この先進的な技術を基に、運転支援システムや自動運転システムの安全性を高める技術開発を行います。また、将来の自動運転システムには安全性の向上に加え、乗員の乗り心地や安心感を高める技術開発を行う必要があります。本部門ではこのような技術開発を通して、将来の高度なモビリティ社会の実現に向けて貢献していきます。

先進車両技術部門資料ダウンロード

未来社会創造部門

少子高齢化の進む日本では、自動運転自動車をはじめとする高度なモビリティ技術の社会導入が強く求められています。一方で、新しいモビリティ技術の社会導入に当たっては、インフラの課題、法律の課題など様々な課題の整理が必要となります。また、持続可能なモビリティー技術の社会導入には、洗練されたビジネスモデルの検討も必要となります。未来社会創造部門では実証実験等の精力的な実施によって他部門で研究開発された成果をパイロットスタディーとして社会に導入を図りつつ、総合大学としての金沢大学の強みを生かし様々な分野の研究者の知見を活かしつつ、高度モビリティ技術の社会導入におけるあるべき姿を探求してまいります。そして、高度なモビリティ技術によって豊かな暮らしを実現する未来社会の創造に貢献していくことを目指しております。